「免震構造」と「耐震構造」
中古マンションや賃貸マンションで高層建造物を希望するときには、建物の耐震性に注意をした方がよいでしょう。現在建築基準法の耐震基準となっているのは、１９８１年６月以降の新基準ですが、それ以前に建てられたいた（建築確認の申請をした）物件は新しい基準を満たす耐震性を備えているとは限りません。中古マンションや賃貸マンションの中には、リフォームなどで内装をキレイにした築年数の長い建物も多いので、安全性には充分注意をするようにしましょう。
現在適用されている耐震基準とは、柱や梁といった建物の根幹部分をなすパーツが、震度６強～７程度の地震がきても壊れることがない材質や構造をしていることが条件となっています。しかし、実際に地震が起きた時その「揺れ」そのものを避けることはできないので、中にいる人の安全性が完全に保証されているわけではないのです。
そこで、比較的最近に建てられる高層建造物によくみられるのが「制震構造」がとられているものです。中古マンションや賃貸マンションであっても、比較的築年数が新しい物件については、この制震構造に優れたものもあります。
制震構造とは、地盤と建物の間にゴム製などの免震装置を埋め込んでおくことで、揺れが起きても建物にいる人には伝わりにくくする方法です。実験によれば１５階程度の建物であれば、地震の揺れを３分の１～５分の１程度にまで軽減することができたという結果も出ています。大地震が起きた時建物の崩壊も起きにくいので、修繕費も安くすみます。